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肝臓疾患とは

慢性肝炎、肝硬変、肝がんなどの肝臓病は、国民病とも呼ばれています。肝臓は、生命維持の重要な働きをする臓器で、生体の代謝・解毒など根幹をなす機能を有しています。肝疾患は、生命を脅かす重篤な病態となりますが、肝臓は「沈黙の臓器」とも言われ自覚症状がないまま病気が進行してしまいます。また、その診断・治療に難渋することが多い原因として、以下の3点が挙げられます。

福岡でB型肝炎C型肝炎肝臓がん肝臓病の治療なら福岡の急性期病院肝臓専門医がいる福岡記念病院 肝臓病の原因がウイルス・アルコール・腫瘍など多岐にわたる。

 他の臓器との相互作用(臓器相関)が複雑であり、肝臓以外の臓器機能を考慮しながら治療を行う必要がある。

 肝不全へ移行し、治療抵抗性となる事がある。

 
診察日案内
※ 学会・出張等により休診になる場合がありますので、事前にお問い合わせください。
○ 外来  ▲ 交代制  ◎ 病棟  
午前 8:30 ~ 午後 12:30
午後 1:30 ~ 午後5:00
 
 
肝臓内科/肝臓外科の特色

肝疾患は内科的治療と外科的治療のバランスが非常に重要であると考えています。福岡記念病院では、日本消化器外科学会専門医と肝臓専門医を兼ねる常勤医が治療に携わり、病状に応じて適切な治療を提供することが可能です。

福岡県肝疾患専門医療機関として指定されています

福岡県では、肝炎治療体制の充実を図るために、「肝炎ウイルスに感染している可能性がきわめて高い」と判定された方が、肝炎ウイルスに対する適切な医療を確実に受け、肝炎ウイルスによる症状を軽減・遅延させ肝硬変及び肝がん等を予防することを目的とした治療を行う病院として、肝疾患専門医療機関を指定しています。
福岡記念病院は、平成27年4月1日に肝疾患専門医療機関として指定を受けています。

 
 
対象とする疾患
ウイルス性肝炎

ウイルス性肝炎はB型・C型によるウイルス感染によるものが大部分を占めます。未治療の場合、長期間を経て、重篤な肝硬変や肝癌へ進展する場合があるので、早期での治療が重要です。近年、新薬が開発され、年齢やウイルスの型、量によっては、内服薬のみでウイルス除去が可能な治療が普及しています。当院においても日本肝臓学会のガイドラインに従い、抗ウイルス療法を行っております。しかし、これらの新薬の中には、重い副作用を生じうる場合もありますので、ウイルス性肝炎と診断された場合は肝臓専門医へ相談することが大切です。

肝硬変

肝硬変はウイルス性肝炎、アルコール性肝障害、自己免疫性など様々な原因で、肝の線維化がすすみ、正常な肝細胞の減少による多彩な肝機能障害に伴う諸症状(黄疸・出血傾向・腹水貯留・脳症・栄養障害など)を認める疾患です。治療は、肝庇護療法(内服治療)栄養療法(夜間軽食療法、分枝鎖アミノ酸補充療法)、利尿剤投与などを工夫して行い、病状をコントロールしながら日常生活を送れるよう最大限努めます。

[写真1] 肝硬変に伴う食道静脈瘤に対して、内視鏡的結紮療法を施行後に、肝庇護療法を実施した症例


[写真1]肝硬変に伴う食道静脈瘤症例
肝臓がん

肝臓がんは、肝臓から発生した原発性肝癌と、他の臓器の癌からの転移による転移性肝癌に分類されます。高度肝障害を認める場合、肝切除術が困難な患者さんがおられますが、肝動脈塞栓術などのカテーテル治療や焼灼療法などの局所治療で、切除とほぼ同等の効果が得られる場合があります。当院では放射線科と連携のもと、局所治療を積極的に導入しています。また、転移性肝癌に対しては、ガイドラインに従い、肝切除術を含めた集学的治療を検討します。

 

[写真2] 原発性肝癌に対する肝動脈閉塞療法を施行した症例


[写真2]原発性肝癌治療症例

[写真3] 下大静脈圧排を伴う転移性肝癌症例。化学療法(FOLFOX+アバスチン)を行い、著明な縮小効果を得た後、外科治療を導入した症例

 
[写真3]下大静脈圧排を伴う転移性肝癌症例
 
 
急性肝障害

慢性疾患と異なり急激に肝機能の悪化をきたします。特に、劇症肝炎やアルコール性重症型肝炎は、急性炎症により、肝機能のみならず、他の臓器(肺・腎・骨髄)機能も侵され多臓器不全となり死亡率の高い病態です。急性肝障害の場合は、血液浄化療法、人工呼吸管理を含めた集中治療を行う必要があるため。早期診断と集中治療の早期導入が重要です。
 [写真4]肝臓の広域な脂肪変性と肥大による肝不全・多臓器不全を伴っていた。人工呼吸管理、血液浄化療法を含む集中治療により救命した症例


[写真4]アルコール性重症型肝炎症例
閉塞性黄疸

胆汁の通り道(胆道)が、何らかの原因(結石や腫瘍)で開塞することで黄疸が出現します。この場合、内視鏡的ドレナージや、経皮経肝的胆管ドレナージが必要となります。また、黄疸による肝機能悪化や感染をコントロールした後、外科的治療が必要である場合も多く、胆道バイパス術など、病状に対応した適切な術式を選択し施行しています。

[写真5] 肝硬変に伴う食道静脈瘤に対して、内視鏡的結紮療法を施行後に、肝庇護療法を実施した症例


[写真5]胆管がんに対しする
    経皮的胆管ドレナージ
外傷性肝損傷

交通事故などが原因で、肝臓が損傷し出血や肝機能障害を伴い重篤な病態となります。多くは放射線科連携のもと、カテーテル治療(肝動脈を塞栓し、止血を行う)と集中治療で回復し、手術を要するケースは極めて稀です。

[写真6] 肝硬変に伴う食道静脈瘤に対して、内視鏡的結紮療法を施行後に、肝庇護療法を実施した症例


[写真6]外傷性肝損傷症例
その他肝機能障害

他科へ入院・通院中の患者さんの中にも肝機能障害を認める方は多く、コンサルテーションに対しては迅速に対応させていただきます。

福岡記念病院における肝切除について

拡大肝切除などの高難度手術を要する患者さんの治療については、近隣のハイボリュームセンター(日本肝胆膵外科学会高度技能専門医修練施設)と患者さんの病状、安全性と根治性を相談の上治療方針を検討し、手術適応を適応を判断させていただいています。

先天性肝内胆管拡張症を伴う難治性肝膿瘍に対する肝亜区域切除術症例

[画像所見]
矢印の部位に腫瘍を認めます。
 

[手術所見]
主要(肝内の脈管)を極力温存し、
S2亜区域切除術を施行しました。

[摘出標本]