福岡記念病院は2014年12月5日付で、福岡県知事より「地域医療支援病院」として認定(承認)を受けました。早良区では初の認定病院となります。
地域医療支援病院とは
地域医療支援病院は、地域において病院や診療所がそれぞれの役割を分担する中で、「医療は患者さまの身近な地域で提供されることが望ましい」との観点から、地域における第一線の医療を担う「かかりつけ医」等に対し、「紹介患者さまへの医療の提供や診療」「医療機器などの共同利用の実施」「地域の医療従事者への研修の実施」などの支援を通じて、地域における医療提供体制の充実を図るべく設けられました。
かかりつけ医に対し、これらの支援を行うために必要な設備や機能などの能力を備え、かつ地域医療の確保を図る病院としてふさわしい施設であると都道府県知事が認めたものに対し、中核的な役割を担う「地域医療支援病院」として認定するものです。1998年に施行された第3次「医療法」改正の中で制度化されました。
地域医療支援病院の役割と機能
地域医療支援病院には、承認の要件として、主に次の4つの役割機能を満たすことが必要とされています。
- 1 他の病院や診療所から紹介された患者に対し、医療を提供する体制が整備されていること
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地域の医療機関との連携の推進
当院では、かかりつけ医などからの紹介患者さまを積極的に受け入れています。また、病状が安定した後は、かかりつけ医などのもとで、その後の経過を診るなどしていただいております。 - 2 他の医療機関の医療従事者に病院の施設等を利用させるための体制が整備されていること
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病院の施設、設備及び医療機器等の共同利用の促進
現在では、かかりつけ医と当院の医師が共同して入院診療を行う「開放病床」や、当院の高度医療機器(ガンマナイフ、RI検査装置、1.5TMR装置、体外衝撃波破砕装置、320列CT装置など)及び施設(図書室、講義室など)の共同利用を推進しています。
2015年4月からは、新たに放射線治療機器として、全身のがん治療が可能となる高度医療機器「リニアック」を導入して治療を開始しております。 - 3 救急医療を提供する能力を有すること
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救急医療体制の充実
「二次救急告示病院」として、救急科において、救急患者さまを24時間・365日体制で受け入れております。 - 4 地域医療従事者の資質向上のための研修実施能力を有すること
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地域医療に従事する医師、看護師及びその他の職種の者を対象として、その資質向上を図るため、公開の各種研修会や講演会及び症例検酎会などを開催しています。
地域医療の充実を図るため、次のことについてご理解とご協力をお願いいたします。
- 当院は、地域医療支援病院として「かかりつけ医」等との役割分担により、高度な検査や専門外来、入院治療、救急医療を中心とした診療を行います。
- 当院を受診される場合は、お近くの病院、診療所からの「紹介状」をご持参ください。
紹介状には、患者さまの病状やこれまでの治療経過や使用されているお薬の内容などが記載されており、紹介状の内容をもとにかかりつけ医等からの切れ目のない適切な治療を行うことができます。 - 地域の病院、診療所からの紹介患者さまが入院された場合、当院の担当医師と紹介医が共同で診療にあたることができます。
- 紹介により当院で治療を受けられている方で、急性期の治療が終わり、病状が安定した方については、紹介元の診療所や病院などへ逆紹介いたします。こ遠慮なくこ希望をお申し出ください。
なお、その際には当院での治療の経過や検査結果などを詳細に記載した紹介状をお渡しいたします。 - 休日や夜間、急病など緊急の場合は、救急科にて24時間365日体制で受け入れ、診療いたしております。
とびうめネットに参加しています
当院は、緊急時紹介先医療機関として「とびうめネット」に参加しています。「とびうめネット」は、かかりつけ医を通じて、医療情報(症状、検査結果、病歴服用しているお薬、アレルギー)を事前に登録しておくことで、体調を崩すなどの緊急時にかかりつけ医・病院、消防・救急隊が連携して、迅速で適正な医療を行い、患者さんの健康を見守るための情報ネットワークです。安心・安全な毎日を過ごすために、かかりつけ医を通じて、「とびうめネット」を利用しましょう。
詳しくは、福岡県医師会診療情報ネットワーク とびうめネットホームページをご参照ください。