大腸・肛門外科

診療内容 ー 肛門疾患とその治療 ー

 痔など肛門周辺の疾患の治療に取り組む科です。痔に悩む人は、日本で3人に1人と言われています。症状の軽い人まで含めると、ほぼ成人の半数が痔であると考えられています。痔は大きく分けて痔核(イボ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろう(あな痔)の3つに分けられ、痔の約半数を占めるのが痔核です。裂肛、痔ろうはそれぞれ15%程になります。

痔 核

 痔核は発生部位により内痔核、外痔核、そして両方が合併した内外痔核があります。

 そして内痔核におきましては、程度(脱出や症状に応じて)によりⅠ度からⅣ度に分類されます。Ⅰ度からⅡ度程度の内痔核は肛門に直接塗布したり、注入する軟膏にて十分対応できるものがほとんどですが、Ⅲ度以上の脱出を伴うものや出血を主症状とするものについては何らかの処置が必要になります。

 当院ではジオン(内痔核硬化療法剤)を使用したり、痔核の結紮切除(時 にはレーザー治療も併用します。)を行っています。治療法の選択については患者様の入院期間のご希望などを考慮しまして個々の患者様に一番適切と思われる 治療法を十分説明の上決定します。ジオンは1泊入院で、結紮切除は1週間程度の入院にて行います。またそれぞれを組み合わせるやり方もあります。退院後も 十分満足できる状態を確認して終了となります。

 外痔核は皮下に血栓を伴いこの血栓を除去すれば症状(主に肛門痛)消失することがほとんどです。血栓除去は外来にて短時間にて終了します。

レーザーメス手術の特徴
  1. 手術が簡単になり、短時間で終わる
  2. 再発が少ない
  3. 出血が殆どない
  4. 縫合の必要がなく術後の形がよい
  5. 肛門狭窄を起こしにくい
  6. 術後も通常の排便が可能
  7. 浮腫が少なく術後の痛みが少ない

痔ろう

 肛門と肛門管、直腸粘膜の境界(歯状線)の肛門陰窩から感染が起こり、膿瘍の形成(肛門周囲膿瘍)、その膿瘍が皮膚と交通した状態を痔ろうといいます。ろう管の走行や膿瘍の部位により4型に分類されます。

 痔ろうの手術の基本は感染の入り口である肛門陰窩の閉鎖とろう管の切除にあります。痔ろうの型により手術方法は異なりますが、入院期間等の希望によりゴム等を使用したセトン法を行うこともあります。切除術の場合入院期間は2週間、セトン法の場合は1泊2日程度です。セトン法を選択した場合2週間から1ヶ月に1回程度の通院が必要となります。

裂 肛

 硬い便の排出などによっておこる肛門上皮の損傷です。浅い裂創で短期間ですぐ治るものから、何度も繰り返し慢性化し潰瘍化するものなどさまざまものがあります。

 慢性化し肛門の狭窄をきたしたものは手術の適応となり、内括約筋切開術や皮膚弁移動術などを選択します。入院期間は後者の場合約1週間から10日間程度です。

大腸ポリープなど

 排便後の出血や検診での便潜血、最近便秘傾向にある、便が細くなったなどの症状がある方は一度大腸内視鏡検査をされることをお勧めします。当院では個人差はありますが、基本的には内視鏡挿入時、軽い眠気を誘う薬を使用し苦痛の少ない内視鏡検査をしています。検査のみであればご自宅にて下剤を飲んでいただき病院で有形便でないことを確認して外来にて検査を行います。観察はご本人と一緒にカメラを見ながら、説明を行いながら行います。また終了後、約1時間休憩のあと、再度撮影した写真をみながらご説明します。

 ただ治療必要なポリープが見つかった場合、治療行うためには1泊から2泊程度の入院、治療になります。(当日でも結構です。また後日改めて治療でも結構です。)