放射線科

担当医師

石岡 久和(いしおか ひさかず)

副院長 / 放射線科部長

所属診療科

資格・所属学会・専門分野等
  • 日本医学放射線学会 放射線診断専門医
  • 臨床研修指導医
  • 日本磁気共鳴医学会
  • 日本神経放射線学会
  • 日本IVR学会
出身大学・略歴

出身大学:九州大学

  • 九州大学病院
  • 小倉記念病院
  • 山口赤十字病院
  • 九州がんセンター
  • 北九州市立医療センター
  • 聖マリア病院
患者様へ一言

適切な画像診断で各科の先生方をサポートすることが患者様に対する良質な診療につながっていきます。その気持ちで日々診療に従事しています。

國弘 敏之(くにひろ としゆき)

放射線科部長

所属診療科

資格・所属学会・専門分野等
  • 日本医学放射線学会 放射線科専門医
  • 日本精神科病院協会 精神保健指定医
  • 臨床研修指導医
出身大学・略歴

出身大学:山口大学 医学部

  • 国立精神神経センター武蔵病院精神科研修医
  • 東邦大学大森病院精神科
  • 東邦大学大橋病院第2放射線科
  • 東邦大学佐倉病院放射線科
  • 千葉西総合病院放射線科
  • 国立精神神経センター武蔵病院放射線科
  • 都立駒込病院放射線科
  • 東邦大学大橋病院第2放射線科助手
  • 川崎社会保険病院放射線科部長
  • 東邦大学大橋病院放射線科助教
患者様へ一言

主にCT、MRIの読影に携わっています。

ご紹介

放射線診断機器及び放射線治療機器の安全で的確な運用を担う

 放射線科は、CT・MRI・血管造影などの放射線機器を用いて画像を作成し、それをもとに病気の性状や広がりを正確に診断することが専門です。 その他、Interventional Radiology と言って血管造影の手技を用いて臓器に直接薬を注入したり、CTやエコーを用いて臓器に直接針を刺して治療したりも致します。

 当院には、最先端の放射線診断機器が装備され、地域の急性期医療に応えるため、24時間いつでも全ての診断機器を可動できる体制をとり、医師の診断・治療の支援を行っています。

診 断

 様々な画像診断機器を駆使し高精度診断が迅速に行える体制を整えています。

X線CT(X-rayComputedTomography)装置

 X線CT(X-ray Computed Tomography)検査X線CTは、X線によって全身の断層像を得る画像診断機器です。頭部、胸部、腹部など、さまざまな部位の断層画像を短時間(数秒〜数十秒)で撮像することが可能です。救急の現場では、患者様に多大な負担をかけることなく、かつ迅速に全身の状態を把握する必要があるため、救急で来院された患者様の9割以上がまずX線CTを撮影します。

 X線CT検査では、造影剤というお薬を患者様に注入することにより、画像の明暗(コントラスト)をよりはっきりさせることができます。このことにより、造影剤を使わない場合と比べ、異常所見の描出能が格段に向上します。また、血管の位置や状態もよくわかるようになるため、血管の詰まりや狭窄が原因となる心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気の存在を明らかにすることも可能になります。近年は、撮影された画像を専用のコンピュータで処理することによって、三次元的な画像を作り出すことができるようになりました。これによって、ある病気が体内の他の臓器や血管とどのような位置関係にあるかを容易に把握することができるようになり、治療や手術を支援することが可能になっています。

 当院には、2台のCT装置が設置されており、救急のみならず通常外来や入院の患者様においても、なるべくお待たせすることなく迅速に撮影し、結果を主治医にお返ししています。

適応疾患及び検査部位

脳神経外科領域脳腫瘍・脳動脈瘤・脳出血・脳梗塞・脳血管奇形など
心臓・血管系冠動脈・大動脈、腹部、頭頸部、下肢
体幹部肺・肝臓・胆嚢・すい臓・腎臓・泌尿器系・婦人科系臓器
整形外科領域複雑骨折等の精査

MRI(Magnetic Resonance Imaging 磁気共鳴画像)装置

 MRI装置は、磁気を利用して全身の断面像を撮影する装置です。全身の断面像を得る装置としては他にエックス線CT装置がありますが、MRIはエックス線ではなく、磁気を利用するというところが大きな特色です。エックス線を使わないので、放射線被ばくの心配はありません。

 MRI検査においては、特に脳や脊椎(髄)、四肢の関節、骨盤内臓器(子宮、卵巣、前立腺など)の病変描出能が優れています。また、全身の血管を造影剤を用いずに描出することができます。特に頭頸部の血管においては、脳梗塞や脳動脈瘤などの早期発見に有用です。MRI装置は、装置そのものが大きな磁石となっていますので、検査室内には金属などの持ち込みが厳禁となっています。

 そのため、場合によっては検査を受けられない方もいらっしゃいます。また、検査時間もエックス線CTと比べると長時間(30分~1時間弱)となりますので、受診前には主治医や診療放射線技師の説明を必ず聞いていただくようお願いしています。

MRI 検査画像1

急性期脳梗塞症例
画像上の高信号領域は、急性期脳梗塞に伴う脳細胞の虚血状態(領域)を表している。

MRI 検査画像2

脳動脈瘤(未破裂)症例
未破裂の動脈瘤は無症状です。破裂するとくも膜下出血を引き起こします。MRI検査では造影剤を使用せずに血管を描出する事も可能です。

MRI 検査画像3

腰椎椎間板ヘルニア症例
椎間板の突出により脊髄神経が圧迫され、臀部から下肢に欠けての神経痛や痺れが発生します。

適応疾患及び検査部位

脳神経外科領域脳腫瘍・脳動脈瘤・脳出血・脳梗塞・脳血管奇形など
脊椎領域椎間板ヘルニア、脊椎部腫瘍など
骨、関節軟部領域骨折その他外傷、腫瘍など
体幹部肝臓から婦人科系臓器

RI(RadioIsotope)検査

 核医学(Radio Isotope・RI)検査核医学検査とは、微量の放射線を放出する薬剤を体内に投与し、その薬剤が体内のいろんな部位に集まる様子を、外部から専用のカメラで撮影し画像化する検査です。

 この検査では、血流や代謝などの機能の変化を画像情報として残すことができるという特色があります。そのため、経時的に撮影することにより脳梗塞や心筋梗塞による血流の変化を知ることができたり、特定の臓器への集積の度合いから病気を診断したりということが可能になります。

代表的な検査

局所脳血流シンチ脳の血流分布を定量的に分析できます。
心筋シンチ心筋の血流及び動きを立体的に判断でき、負荷検査を併用する事で詳細な心臓の状態が分かります。
Gaシンチ全身の炎症状態や病巣の広がり具合を観察できます。

DSA(DigitalSubtractionAngiography)装置

 身体の血管を描出して病態の判断を行う血管撮影装置です。画像をデジタル処理し、血管周辺の臓器など、血管以外の不必要なデータの引き算処理を行い、血管のみを描出します。

 アンギオ装置は、身体の血管を描出して病態の判断を行う血管撮影装置です。通常の血管撮影装置は、血管だけでなく周辺臓器(内臓や骨など)が一緒に写ってしまい診断に支障をきたす事もありましたが、DSA装置では、画像をデジタル処理し、血管以外の不必要なデータの引き算処理を行い、血管のみを描出する検査法です。

 この方法を用いる事により、微細な病変をわかりやすく正確に描出する事が可能になりました。また以前のように写真を現像するまで診断できなかったものが、コンピュータの急速な進歩で検査を行いながら同時に画像を見る事が可能になり、診断及び治療への早期対応が可能になりました。

適応疾患及び検査部位

脳外科領域脳出血・脳梗塞・脳血栓・脳腫瘍・脳血管奇形・脳動脈瘤
体幹領域肝臓・すい臓・腎臓などの腫瘍性疾患・大動脈瘤
四肢領域上肢・下肢血管の狭窄・閉塞性疾患など
※その他、血管状態を把握する事によって診断できる疾患

DR(DigitalRadiography)装置

 デジタル放射線画像の画像処理、撮影する装置です。

治 療

 通常の外科的手術に代わる新しい治療方法です。

リニアック治療(放射線治療)/ Linac

 日本語では「直線加速器」と呼ばれる装置を用い、体内のがんに向けて高度に制御された放射線を体外から照射し、がん細胞の破壊やがんの進行抑制、がんによる疼痛緩和を行う治療です。

 腫瘍を標的として、治療に必要な最低限の周囲組織を含めて放射線をあてますので、がんの種類や発生部位によって照射する放射線の強さや形状、大きさを変化させることで、頭から手足の先まで多様ながん治療を行うことが可能です。

IVRインターベンショナル・ラディオロジー

 放射線検査を行う手技を用いた治療の意で、放射線検査の延長線上における治療(手術)です。近年様々な機器の進歩により、身体の侵襲性(身体を傷つけたり、害や危険を与える事)の低い治療法として、広い分野で行われています。

PTA経皮的血管形成術

心血管以外の脳血管、頚動脈、末梢血管などの狭窄を拡げるIVRです。

PCI経皮的冠動脈形成術

心筋梗塞、狭心症の主流となる治療法です。

内視鏡下治療

胃や大腸の検査にとどまらず、患者さんに優しい治療の道具としても幅広く使われています。

ERBD内視鏡的逆行性胆道ドレナージ

胆道と十二指腸内を結ぶ特殊な管(ステント)を一時に留置し、胆汁を排泄させる治療法です。

EML内視鏡的機械的結石砕石術

胆道内に、結石を挟み込んで砕く特殊な鉗子を挿入し、砕いて石を取り出す方法です。

EVL内視鏡的静脈瘤結紮術

食道静脈瘤破裂部位の止血措置として、内視鏡を用いて特殊な器具(輪ゴム状の結紮材料)で破裂部位を塞ぐ方法です。

EIS内視鏡的硬化療法

食道静脈瘤破裂の場合、内視鏡を用いて、出血部位の血管壁を特殊な薬剤で硬化(固める)させ止血する方法です。

ガンマナイフ/ LekcellGammaKnife定位性放射線治療

メスを使わない脳外科手術。病変部に放射線を集中して照射できるため、隣接する正常部位のダメージ(被ばく)を極力抑える事ができます。